らぶぞんびメモ

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小さな悪の華(評価:★★★★★)

小さな悪の華
ルナール・デラン
video maker(VC/DAS)(D)
2008-02-20
定価 ¥ 5,040
おすすめ平均:
powerd by Amazon360

『小さな悪の華』は70年のフランス映画である。ボードレールに魅了され、サタン信仰に憧れ、男という名のバカな生き物を蔑み、息苦しい寄宿舎(少女映画に不可欠な甘美)での生活に埋没するのを頑なに拒否するアンナとロール。膨らみだした胸と共に、その中に宿る悪の華がやがて二人を後戻り出来なくさせていく。

元ネタはピーター・ジャクソン監督の『乙女の祈り』と同じ、54年にニュージーランドで実際にあった事件。同性愛に目覚め、離れ離れになる恐怖から殺人を犯してしまう二人の少女のお話から。『乙女の祈り』はピーター・ジャクソン監督の乙女に対する畏敬の念が強すぎるあまり、俺は少しもたれ気味で消化不良だった印象。なんか、二人の行為に意味を持たせようとし過ぎてた気がする。

この『小さな悪の華』では、その辺、二人がどうしてサタン信仰や度の過ぎる悪戯に嵌まっていくのか全く描かれていない。それは、二人の行為が意味のあるものじゃなく、ただ、そうしたかっただけだから、という身も蓋も無い理由だったからじゃないだろうか?現代でもし同様の事件があったら、もしかしたら「なんて浅はかで愚かな『ゆとり教育』の弊害だろうか…」なんて気持ちになるような、短絡的かつ刹那的犯罪で同情の余地などないと思う気がする。

だが、この映画を観ても不思議とそんな感情は湧かない。というか湧きようが無い。

それは二人が究極に自己完結してしまっていて、二人以外の他人などというのは元から問題にしていなく、二人の破滅=世界の終わりと直結してしまっているからだろう。自らの挑発によって招いたレイプ未遂の挙句の衝動的殺人の発覚による恐怖よりも、その後の引き裂かれてしまうであろうお互いの運命を恐怖してしまうところに、もう常人の常識など通用しない。炎に包まれていく我が子たちを前に、お互いの両親はただただ泣き叫び頭を抱えるのみだ。そして未来永劫、この顛末の理由や意味などを理解出来ずに自問自答を繰り返しながら苦しみ続けるのだろう。親の気持ちになると、そら恐ろしい。

特にアンナのそれは甚だしく、彼女が人間らしい一面を見せるのは、知恵遅れの庭師が悲しむ姿が見たいが為に、彼の溺愛している小鳥を1羽ずつ(一度にやると一度しか見れないから)殺していくが、2度目の殺害時(1度目は毒殺)に自らの手で衝動的に縊り殺してしまい、その生々しい感触で、ふと現実に引き戻されて嗚咽する。そしてその後、連れ込んだ旅行者に下着姿で誘惑し、結果ロールが襲われてレイプ寸前(小ぶりな乳も下半身も露わ)になるところを薪で撲殺する時のみ。殺害時にしか人間性(しかも負の)が見られない。

ロールはロールで、バカな牧童のおっさんを誘惑してレイプ寸前(そんなんばっか)になるも、逃げ出してからはそんな事など無かったかのようにケラケラと笑い、アンナが旅行者を撲殺してしまいうろたえている時も冷静に死体の始末の事だけを考え(自分はレイプされそうだったのに)て居たのに、殺人がバレて警察に疑われるようになった時に初めて人間らしく恐怖する。ん、ロールも無茶苦茶だな。

こんな二人を俺らはただただ呆然と見送る事しか出来んわな。若い時になんの予備知識も無くこれ観ちゃったら、女性不信に陥りかねないトラウマ製造映画の傑作。
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テーマ:★おすすめ映画★ - ジャンル:映画

  1. 2008/03/22(土) 04:22:38|
  2. サスペンス・ミステリ
  3. | コメント:0
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